正しく知るCBDガイド > 記事

CBDはアトピーなどの皮膚炎に効果があるの?

2023.03.21 UP

  • SHARE
CBDはアトピーなどの皮膚炎に効果があるの?

日本でもアトピーで悩んでいる方は多くいらっしゃいます。
特に小さなお子さんがいる家庭では、アトピーに悩んでいて食事に気をつけたり、身につける洋服の材質やお風呂のシャンプー、ボディーソープ、お風呂上がりのスキンケアなど気にしていることがたくさんあるのではないでしょうか。
アトピーで悩んでいる方のスキンケアでCBDを取り入れてみてはいかがでしょう。
CBDは大麻草の抽出物で、さまざまな皮膚のトラブルに有効性が期待されている成分の1つです。
そんなCBDがアトピーや他の皮膚トラブルに期待できる理由から実際に使用する際の注意点も含め紹介していきます。

CBDを使えばアトピーは改善される?

CBDは、さまざまな日常生活で起きる悩みを和らげることが期待されています。
ここでは、皮膚トラブルに対して期待されている内容についてお伝えいたします。

CBDは皮膚のトラブル改善に期待されている

大麻草に含まれているCBDなどのカンナビノイドには、私たちの恒常性(ホメオスタシス)の調整役として別の機能を備えていることが知られています。
この機能は、エンド・カンナビノイド・システム (ECS)と呼ばれています。

ECSは、脳神経、内臓、免疫細胞などさまざまな体内の器官に分布しており、生体メカニズムに大きく影響しています。それは皮膚に関しても同様のことが言えます。

ハンガリーの研究者たちによって2009年発表された論文では、ECSが心身に与える影響は多種多様であり、さまざまな病気の予防や治療の関与を示しており、皮膚の機能改善や炎症、かゆみの抑制にも関係していると言われています。

CBDはかゆみを緩和する?

CBDがアトピーなどに出やすい症状として、かゆみを和らげることが期待されています。
CBDがかゆみを和らげるメカニズムについて知られていることをお伝えします。

そもそもかゆみという症状は、体内でヒスタミンと呼ばれる炎症に関係する物質が分泌されます。
このヒスタミンは、体内の異物を排除する身体のバリア機能の役割に関係しています。
このヒスタミンが何かしらの理由で過剰に分泌されてしまうと炎症反応の暴走が起きている状態になります。
その結果、アトピーのような異常なかゆみなどのアレルギー反応を引き起こす引き金となります。

CBDは、このような炎症によるかゆみを和らげることが研究により明らかになっています。

イギリスで2002年に行われたヒトを対象にした研究によれば、皮膚に存在するカンナビノイドに関係する受容体によって、ヒスタミン誘発性のかゆみを和らげることが分かりました。
この研究から、CBDを摂取することでECSを介して間接的に皮膚のかゆみを和らげることが期待できます。

CBDに関しては、摂取や塗布した使い方でも使う量によって個人差がありますが、アトピーのようなかゆみを和らげる可能性があります。

CBDは抗菌作用があると言われている

アトピーの症状を長引かせる要因として、皮膚のバリア機能が低下したことによる細菌による炎症も考えられます。
私たちの皮膚には皮膚常在菌と呼ばれる皮膚に常に住み着いている菌が多種多様に存在しています。
腸内環境と同じように善玉・日和見・悪玉の菌が存在しており、常にバランスを保っています。
皮膚に何かしらの環境の変化が起きることで、皮脂による自己浄化作用は低下し、かきむしることで皮膚の表面は傷つき、皮膚の環境は悪化してしまいます。
その結果、悪玉菌の多い状態へと変化して症状を長引かせます。

このことからも分かるように、体内の炎症を和らげるだけではアトピーのような皮膚の炎症を和らげるには不十分です。
皮膚の環境を整える為にも皮膚での悪玉菌の繁殖を抑えることも、皮膚のトラブルを抑えるためには大切なことになります。

2008年に海外で発表された論文によれば、CBDを含む5つの主要な大麻草の成分が、抗生物質が効きにくいメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して強力な抗菌作用をもたらすことが明らかになりました。
このことから、CBDは細菌に関係する皮膚症状の悪化を和らげる可能性が示されました。

CBDによるアトピー肌への影響は?

ここからは、CBD製品を実際に取り入れていく際に、アトピー肌に与える影響についてお伝えしていきます。
アトピーの肌は、皮膚のバリア機能が低下してしまっている状態のことが多いこと、また皮膚の表皮が剥き出しになっていることで物質が浸透しやすく、刺激も感じやすい傾向があります。
ここでは特に皮膚に用いるオイル、クリーム、バーム(軟膏)に注目していきます。

成分によっては刺激を受ける

CBDは、製品に記載されている使い方や用量を守っていただければ、安心して生活に取り入れていただけるものになります。

CBD製品によっては製品ごとの個性を出すために、CBD以外の大麻草成分を含むブロードスペクトラムCBD製品やアイソレートCBD製品に他のハーブ成分や化学物質と混合したものも存在します。

そんなことから、CBDには問題がなくても、他の成分が皮膚への強い刺激となって肌が荒れてしまうことも考えられます。

特にメントールや香料などの成分が含まれている場合には、アトピーのような皮膚に炎症がある場所に塗ると、刺激により症状が悪化することもあります。
特にメントールは痛みや刺激がもたらされる可能性が高いと言われています。

CBD製品を選ぶ際には、配合されている成分をよく確認した上で購入することが大切になってきます。

悪い影響は少ないため安全性は高い

CBDを摂取する方法には、CBDオイルを口の中で馴染ませる方法、CBDオイルやCBDカプセルを経口摂取するなどの内服で使う方法と、CBDクリームやバーム、オイルなどを皮膚に塗って外用として使う方法があります。

CBDは内服しても悪い影響が少ない物質として知られていますが、これまでに報告されているものとしてごく稀に下痢や口渇、食欲の変化、眠気、吐き気などがあります。製品に書かれている使用方法を守れば、このようなことは起こりにくいですが、自分でも確認しながら量を決めていくことが大切になります。

また皮膚にCBDを塗る場合には、CBDが皮膚に留まっていることで、血液に乗って全身へ作用しないことが知られています。そのため、内服で起こるような悪い影響は少ないとされています。

CBDはアトピー以外にも対策になる?

ここでは、CBDがアトピー以外の皮膚への影響についてお伝えしていきます。
アトピー以外の皮膚のトラブルがある方にもCBDを取り入れることの良さを理解していただければと思います。

皮膚炎

皮膚炎には、皮膚に起こる不調としてさまざまなものがあります。
起きやすい症状には、皮膚のかゆみや赤み、腫れなどを指します。

皮膚炎が起こる多くの原因は、虫刺され、アレルギー、衣類などの擦れ、化粧品や医薬品によるかぶれなど様々です。

皮膚炎のかゆみに対しては、かくことによって痛みを発生させてかゆみが治ることがありますが、逆に血管が拡張されてさらにかゆみを誘発することにもつながります。
また、かくことで皮膚を傷つけてしまって治りが遅くなることもあり、場合によっては傷痕が残ってしまうこともあります。

このようなかゆみの原因は、主に肥満細胞や白血球などから放出されるヒスタミンが影響していきます。
詳細なメカニズムについてはアトピーの方で解説させていただきましたので、ここでは省かせていただきます。皮膚炎に対してもアトピーと起こる反応は同じであるため、CBDによってかゆみや赤み、腫れなどの皮膚炎の症状、原因がわかっている蕁麻疹や湿疹などを和らげる可能性があります。

ニキビ

ニキビが起きる原因は、皮膚に存在するアクネ菌が毛穴の中で皮脂や汚れ、古い角質をエサにして増殖することによって引き起こされる症状です。

CBDによって皮膚の炎症が和らぐことや、ニキビの原因となる過剰な皮脂やアクネ菌の増殖を抑制する可能性があることが報告されています。

それに加えて、2019年イタリアで行われた研究によれば、CBDはニキビを和らげるだけではなく、ニキビ痕や肌の全体の状態を健やかに保つ可能性を示しています。
ここで用いたCBDバームによるアレルギー反応や新たな皮膚トラブルなどを起こすことはなかったとされています。しかし、CBDによる肌トラブルの対策は示されましたが、傷痕などが完全に消失することはありませんでした。このことから現段階では、CBDの皮膚に対しての実感は、皮膚トラブルが重症化する前の炎症の初期段階で使用するように推奨されています。CBDは傷薬ではありませんので、ニキビが潰れた後に塗布しないようにしましょう。

肌の活性化

肌の劣化の原因にはさまざまな原因があります。
その1つには、活性酸素が関係しています。
活性酸素は、体内の免疫にも関係する物質ですが、過剰になりすぎると私たちの細胞を傷つけてしまいます。
活性酸素は、皮膚のコラーゲンや皮脂などの酸化を引き起こすことで、シワやシミ、たるみなどの皮膚の美容トラブルの原因となります。

活性酸素を発生させてしまう原因は、身体的・精神的ストレスや喫煙習慣、不規則な生活習慣、紫外線などがあります。
活性酸素を減らす成分には、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質が注目されてきました。

大麻草から抽出されたCBDにも活性酸素を減らす可能性があります。
その他にもCBDは心身をリラックスさせることで睡眠の質を良くしたり、活性酸素の発生の原因となる身体的・精神的ストレスを予防することで間接的に他の活性酸素を生み出す原因を減らす可能性があります。
日常生活を過ごしやすいものにしていく結果、肌にも影響してくると言えます。

アトピーを目立たなくするなら肌につけるCBD製品が良い?

CBD製品は、さまざまな形態が存在しています。
しかし、アトピーの方が用いるのであれば、CBDオイルやCBDカプセルなどの口から内服するものよりも、皮膚に直接塗り込むことができるクリームやバーム、オイルの外用で使用することを推奨します。
その理由について解説していきます。

皮膚からCBDが吸収される

皮膚トラブルがある方がCBDを使用する際には、内服を行うよりも皮膚に塗る外用の使い方が良いメリットがあります。
それは、皮膚の症状が起きている場所に直接使用することができるからです。
CBDカプセルやCBDオイルを摂取したりする内服では、胃腸で吸収し肝臓で代謝を受けて、そこから残ったものが全身に巡ります。
CBDオイルを口の中で馴染ませる方法では、胃腸を通りませんが口の粘膜から吸収された後に肝臓の代謝を受けてしまいます。
この2つの方法では、皮膚の方へCBDが必要とされる前に別の場所の必要な場所へ送られてしまう可能性があります。

しかし、CBD製品を皮膚に塗ることで局所的な実感が高く現れるようになり、塗った部分の皮膚トラブルにはたらきかけてくれます。
CBDの様々な恩恵を全身ではなく塗布した範囲にだけ皮膚を健やかに保つことにつながります。

CBDの持続時間に関しては、こちらも個人差が大きいとされています。
参考程度になりますが、体内へのCBDの吸収率が高いこと、持続時間も5時間ほどとされています。
しかし、皮膚にCBDを塗布した場合には、最大2時間ほど実感までに時間がかかるとされています。

塗布量は炎症範囲によって異なる

皮膚に塗るCBD製品の使い方として多いのが、蕁麻疹や湿疹、ニキビなどがある場所に対してクリームやバームを塗るようにするのが一般的な使い方です。

皮膚の症状ごとに用いるCBDの塗る範囲は、炎症の範囲の大きさやかゆみの程度によって変わってきます。
そのため、個人の症状の中で必要な範囲内で使用する提案をすることしかできない状況です。

最初に行うのは、CBDクリームやバームを少量塗ってみることから始めてみましょう。
ご自身で使用した後の状態を確かめながら、新たな皮膚トラブルの出現に注意して塗る回数や範囲を確かめてみましょう。

CBD製品によるアトピーに関するよくある質問

ここからは、アトピーの方がCBD製品を使用していく際に感じることを質問形式でまとめてみました。
皆さんが感じるお悩みに近いものを記載していますので、CBDを使用する参考にしていただければと思います。

CBDはアトピーに使えるのでしょうか?

現在、CBDはアトピー性皮膚炎や乾癬、ニキビといった皮膚のトラブルを和らげる可能性があることが海外の研究でいくつか報告されています。
特にかゆみや炎症を和らげることが知られています。
しかし、どの研究でも即効性のあるものではありませんので、3ヶ月ほどを目安に継続して使用してみることをオススメします。
あくまでもCBDは医薬品ではないので、個人差があります。

CBDは皮膚炎にも作用しますか?

CBDは、皮膚炎のような皮膚の刺激が過敏になってしまっている状態では皮膚の一番外側の表皮まで神経が伸びてしまって、ちょっとした刺激が反応しやすくなっています。
この神経の成長に影響するバニロイド(TRPV1)のはたらきを抑えることが過去の研究で報告されています。

またCBDが、皮膚炎に関係する体内で産生されるヒスタミンや炎症物質(サイトカイン)の放出を抑える研究報告もあります。
今後さらに研究が進んでいけば、CBDが皮膚炎への作用について具体的に効果があると明らかになる可能性があります。

肌にCBDを塗るときの適量は?

必要なCBDの量は、経口摂取と同様に皮膚に塗る場合でも個人差があります。
そのため、どの程度塗れば良いという指導を行うことが難しいです。
まずは少量ずつ使っていき、皮膚の状態の変化を感じながら量や塗る回数を調整してみるようにしましょう。

CBDは内側だけでなく外側からも使いやすい成分

いかがだったでしょうか。
今回は、アトピーをメインにした皮膚トラブルがCBDにどのような恩恵をもたらしてくれるかという話をさせていただきました。

一般的なCBDの使い方は口の中に垂らして用いることが多いですが、今回の皮膚トラブルが現れている場所が分かる場合には、CBDを外用として塗って使うやり方も非常に有効になると考えられます。
これからさらに研究が進むことで、より使いやすいものへと発展していくことでしょう。
まずは気になるお悩みが出てきた初期の段階で、CBDを生活に取り入れていただければと思います。

記事やCBDについてわからないことがあったら

この記事の内容をはじめ、CBD全般やHIMIKOの製品について不明な点がありましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。

  • この記事をシェア